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2008年4月 3日 (木)

キャリア教育はお早めに?

産業能率大学が「大学生のキャリア意識調査」を発表しました。

http://www.sanno.ac.jp/research/career_edu.html

2008年2月に全国の大学生1000人を対象にインターネットで調査したものです。

これによると、「やりたい仕事が明確にある人」は、小学校からキャリア教育を受けはじめたという人の場合43.2%を占めています。これに対して、全体では30.3%、次に高いのは「高校から」「大学で」の順となっており、いずれも30%内外となっています。こうしたことから、報告書では「早い時期にキャリア教育を受けると、仕事への関心が中長期的なスパンで具体的になる様子がうかがえる」としています。

ただ、それをいうならば、中学の方が高校よりも高くなっているはずで、小学校で受ける影響と、思春期を迎え、自己概念がはっきりしてくる時期以降での影響とは異なると考える方が妥当なのではないかという気がしますけどね。高校が高いのは、進学するか就職するかを悩んだ人もいるだろうし、大学進学を決めていたしたとしても、周囲には高校を卒業したら働こうと準備をしていた人がいるわけで、いやが上にも自分はこれからどうしようかということに目を向けざるを得ないという点もあるのではないかと思います。

この調査では、将来働くうえでの不安も尋ねていますが、キャリア教育が自身の職業観に「影響を与えた」と答えた人は、「影響を与えていない」とする人よりも、働くうえでの不安感が強いという結果も出ています。むろん働く事への関心があるからこそ、こうした不安が意識されることになると考えるとそれほど驚くことではないかもしれません。ただ、報告書にもあるように、「キャリア教育の実施とともに、不安を低減させるような取り組みが重要」となるでしょう。報告書ではその一つとして、インターンシップの有効性を指摘しています。「インターンシップを経験した人は、経験していない人よりも、働くうえでの不安が低くなっている」ようで、「企業・団体・行政等の場で本格的な職業体験を行うことは、不安感を低減させる効果がある」としています。

これらの内容は先に記したHPと、2008年4月3日付の日経産業新聞の記事を元にして書いているので、報告書の詳細を見なければ分からないのですが、先に記したように、これだけを持ってキャリア教育は早めの方が良いというのは、少々短絡的ではないかと思います。

まずアンケートは大学生だけを対象にしています。中学、高校を卒業してすぐに働き始めた人はどうなのでしょうか?こうした方々のうちそれなりの充実を感じながら仕事をしている人に占めるキャリア教育経験者の割合が高いとか、あるいは早期離職者に占めるキャリア教育経験者の比率が低いとかということでもあれば、そうも考えられるのですが。

またキャリア教育の内容も問題です。小学校、中学校でキャリア教育が、名目ではなく実質的に始まったのはここ数年のことです。正直なところうちの子が通っている学校では、「これがキャリア教育?」と思わざるをえないものもあります。内容を精査せずにその効果を検証するというのはちょっと乱暴な気もします。

さらに早ければ早いほどよいという風潮を強めてしまわないか心配です。子供は1人1人発達、成長のスピードが異なります。早いうちに気づいて良かったと思う子もいれば、無理矢理やらされて仕方がないからそれに合わせていたけれどえるところはなかったという子もいるでしょう。前に記しましたが、フィンランドのヴァリヴオシ(猶予期間)のような考え方がキャリア教育には必要なのではないでしょうか。

キャリア形成においては「内的キャリア」自覚も必要だと思います。仕事人生状の自己概念といっても良いかと思いますが。これがどのように形成されるのか、何がインパクトを与えるのか、発達段階とどう関係するのか(しないのか)、といったことについての研究も合わせて進める必要があると思っています。

とはいえ、キャリアについては放っておけばよいものではなくて、なにがしかの支援が必要(な人もいる、こともある)ということに目が向けられるのは良いことかもしれません。

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